茶道のお稽古とは?

夕照庵

2012年07月04日 13:34

よく茶道のお稽古は、単に泡だった抹茶の点て方を習うだけと思っている方も多いですが、茶道のお稽古とは何を学んでいるのでしょうか。

茶道のお稽古とは、主に”お点前”をお稽古しながら、軸の書や花・香、茶道具をはじめ様々な日本文化を学び、おもてなしの心や礼儀作法なども身につけていくという総合的で大変複雑なお稽古です。

この”点前”とは、基本的には茶を点てるための道具を運び出し、お客様の前でなつめ・茶杓などの道具をふくさで清め、茶碗を清め、抹茶を点てて出す。そしてお客様がお茶を飲まれたらその茶碗や道具を片づけていき、お客様に見ていただくために再度道具を清めて拝見に出す・・・という一連の手順や作法のことです。

点前には、茶を点てる点前だけではなく、炭を火につぐ炭手前(点前ではなく手前)や花を生けたり、香を焚いたり、歌を詠んだり、抹茶の種類を当てる・・・といったことまで多種多様な点前があります。
裏千家でいえば、入門(割稽古)から始まり、小習(16か条)・茶箱(7種)・四ヶ伝(5種)・奥伝(4種)とあり順に学んでいきます。
その他、季節や道具によってちがう特殊点前や、点前によっては風炉と炉によって2通りずつ・・・となるものも多くあり、全て習得するには数年、数十年とかかります。

また、お点前によっては1時間弱かかるものもあり、点前のスピードやテンポ、いかに美しく、心入れを見せれるかといった手つきや指先までも極めようと思うと限がありません。

今は本やテキストなどがありますが(四ヶ伝以上は伝物といってテキストなどはない)、基本的には口伝なので、先輩のお稽古を見て習う・・・というスタイルです。

そう考えると、週一回のお稽古でもなかなかの長い道のりで、気軽に始めることはためらわれるかもしれませんが、何かに打ち込み、たっぷりと時間を費やしたものがあるほど人生が豊かにもなり、他にはない充実感を味わうことができるのではないでしょうか。


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