香合相撲番付?

夕照庵

2012年11月14日 13:54

お茶席では炭の中にお香を入れて焚きますが、これは炭のにおいを消し、茶室の空気や身心を清める為でもあります。

風炉の時期には木地や漆の香合(香を入れる器)に白檀など香木を入れ、炉の時期には焼きものの香合に練香(香木やじゃ香、樹脂などのさまざまな香料の粉末を蜜などで練り合せたもの)を入れて、炭手前の際に用います。

お香は元々、仏教の三具足(燭台・花瓶・香炉)にもあるように供香として始まり、奈良時代には衣服に焚きしめたり、平安時代の王朝貴族の間では練香を調合し、名香を楽しむという文化に発展していきます。
その中で茶道の発展とともに香合(蓋と身が合口でぴったり合う合子から由来)も次第に数多くの焼きもので作られていきます。

この多くは型造りによる型物といい、江戸時代には相撲番付表のような
「形物香合相撲」という格付け表が作られました。

東西に分かれており、
【大関】交趾大亀 ・ 【関脇】交趾台牛 ・ 【小結】交趾桃 
西【大関】染付辻堂 ・ 【関脇】呉州菊蟹 ・ 【小結】青磁桔梗・【前頭】・・・
と二百種以上記されています。
当時の茶人の遊び心がうかがわれます。


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